印鑑の消し方にはどのようなものがあるのか

印鑑52

印鑑を使用した際、誤った場所に押してしまったり向きを間違える、別の印鑑を使ってしまったなどの失敗をしてしまった人は少なくありません。そのような場合、新たに用紙を用意して押しなおすという人が多いのですが、印鑑をそのまま消すことができれば消してしまいたいと思う人もいますよね。

そこで今回は、印鑑の消し方について解説します。

一般的に印鑑を消す際には訂正印を使用する

もしも誤って印鑑を押してしまった場合、一般的には訂正印を使用して消すことになります。訂正印は間違えて押してしまった印鑑の効力を消すことができる有効な手段であり、公の文書に用いる方法として最適だと言われています。

訂正印の押し方は、間違って押してしまった印鑑の横に少しずらす形で押すだけです。こうするだけで誤って使用してしまった印鑑は無効になるので、あとは正しい印鑑を捺印欄の少し空いたスペースに押すだけとなっています。

間違った場所に印鑑を押してしまった場合は訂正印を押すだけでいいので、役所に提出するものなど重要な書類の印鑑を消す方法として知っておくと便利です。注意点としては、訂正印を乱用してしまうと紙面が汚れて見えにくくなってしまいます。

訂正印そのものには使用回数の制限はありませんが、できる限り使用しないまたは使用するとしても1回程度に収まるようにすることが望ましいです。また訂正印の位置が最初に押した印鑑にあまりにかぶってしまうと見えにくいので、押す場所に注意しておくことも大切だとされています。

紙に押した印鑑を消す方法はほとんどない

通常であれば訂正印を押すことで印鑑を消すことはできますが、物理的に間違えて押してしまった印鑑を消す方法はほとんどありません。そもそも一般的な印鑑に用いられている朱肉の成分はヒマシ油や松脂、繊維などを加えて練ったものが使われており、スタンプ朱肉には植物性油脂や合成樹脂、化学物質などが使われています。

これらの成分が複数混ざっているのはもちろん、紙に沁み込むような性質を持っていることから簡単に消えないように工夫されているのです。そのため消しゴムなどを使ったところで簡単に消えませんし、ベンジンやエタノールなどの溶解性を持っている液体を使ったとしても完全に消すことはできないでしょう。

ただスタンプ朱肉であれば溶解性のある液体である程度薄めることはできるので、誤魔化す程度にしたい場合には利用することはできます。ただいずれの方法でも完全に印鑑を消すことは不可能となっているため、訂正印を使用するか新しい容姿に印鑑を押す形で対応することが望ましいです。

砂消しゴムを使った方法

このように紙に押した印鑑を消す方法は訂正印が適切だと考えられているのですが、印鑑を押した紙を痛めてもいいから印鑑を消したいという場合は砂消しゴムを使う方法があります。砂消しゴムとは砂のようにザリザリとした表面をしている消しゴムのことで、紙を削り取る形で書いた文字や印鑑を消すことができるという特徴を持っています。

通常の消しゴムは紙に付着した粒子をくっつけて取ることで文字などを消すことができるのですが、紙に吸収されてしまったインクなどを取ることはできません。紙が吸収したインクは紙の表面を削り取ることでしか消すことができないため、インクの部分を消したい場合は砂消しゴムが有効だと言えるのです。

ただ砂消しゴムは特殊な消しゴムであり、表面が紙やすりのような性質を持っています。そのため慣れないと髪を破ってしまう可能性があるので、公の文書に使用するのは避けるべきだと考えられています。また押して時間が経過した印鑑を消そうとしても消しきれないことも考えられることから、破っても問題がない紙に対してであれば使っても問題はない方法なのです。

紙以外に付着した印鑑を消す方法について

印鑑を押そうとして衣類にインクが付着してしまったり、衣類に誤って印鑑を押してしまうという事もあります。このような場合は、台所洗剤と固形石鹸の2つを使うことで綺麗に印鑑を消すことが可能です。やり方としては、まず印鑑の部分に台所洗剤を垂らして馴染ませ、ぬるま湯ですすぎます。

その後固形石鹸で擦り、揉み洗いをした後に洗濯機で洗うだけです。また除光液を使うことでも印鑑を消すことができ、最初に布にしみた印鑑の部分を除光液を付けた歯ブラシで軽く叩き、台所洗剤でもみほぐした後にすすぎと洗濯をします。

どちらの方法も自宅にあるものを手軽に利用できますが、大切な衣類の場合はクリーニング屋などのプロに頼む方法が推奨されています。ほかにも手についてしまった印鑑を消したい場合は、コットンにクレンジングオイルをしみ込ませて印鑑がついた部分に固定し、一晩そのままにしておきます。

そうすることで印鑑の脂成分が浮き上がってくるため、後は洗い流すことで綺麗に落とすことが可能です。

印鑑の消し方でNGとされているものを紹介

ここで注意しておきたいのが、印鑑の消し方にはNGとされているものがあるという点です。例えばよくやってしまいがちな二重線を引いた消し方ですが、これは誰でも簡単に印鑑を無効にすることができるという事でNGとされています。

二重線を引くのであれば訂正印も一緒に押しておくことが求められているので、二重線だけでは訂正したことにも印鑑を消したことにもなりません。同じように修正テープや習性ペンを使った消し方もNGとされており、場合によっては書類の改ざんと捉えられてしまう恐れがあります。

特に公の書類では、修正テープや習性ペンを使った印鑑の消し方は避けなければいけない方法と言われています。ほかには印鑑を消さないまま新しい印鑑を押すというやり方も、意味がないという事でNGだと判断されます。

このように印鑑の消し方の中には書類の改ざんや悪意ある訂正と判断されかねないものもあるので、注意しなければいけません。提出しなければいけない書類であれば問題はありませんが、提出が必要なものや重要な書類にこれらの方法を用いることは避けるべきだと考えられています。

紙に押した印鑑は物理的に消すことは難しい

このように紙に押してしまった印鑑は物理的に消すことは難しく、重要な書類であればあるほど物理的に消すことができません。そのため紙に誤って押してしまった印鑑は、訂正印を用いて消すことが望ましいです。ただ布や手についてしまった印鑑は台所洗剤などを使って消すことができるので、うまく活用することが推奨されています。